まろほよぶろぐ

うつ病で休職した経験を綴っているブログ。飼っている猫の「まろ」と「ノア」のこと、本業の薬剤師のお仕事のことも書いています。

【薬剤師のお仕事日記】車の運転をしてはいけない薬とは?

 薬局から薬をもらったときに「この薬を飲んでいる間は、車の運転をしないでくださいね」と薬剤師から言われたことはありませんか?

 

実際に薬剤師として働いている私自身も、何度もこの言葉を患者さんにお伝えしたことがあります。

 

眠気などの副作用があり、車の運転を避ける必要のある薬を渡す場合、薬剤師から患者さんへこのように伝えることは当然の義務となっています。

 

しかし、このように患者さんに伝える一方、職場まで車で行っている人や、生活する上で車が欠かせない人にとって、「車を運転しない」ということは不可能なんじゃないかな…と、もどかしい思いも感じていました(*_*)

 

そこで、今回の記事では薬と車の運転の関係性について考えてみました。

 

薬を飲んでいる時に運転を避けるべき理由とは?


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そもそも、薬を飲んだら運転をしてはいけない理由とは何でしょうか?

 

私たち薬剤師が運転を避けるように指導する薬は、眠くなったりめまいを起こしやすかったりする副作用をもつものが多いです。

 

日常生活で眠くなる分にはまだしも、車の運転中に眠くなってしまって事故を起こしてしまったら取り返しがつきません…。

 

車の運転を避けるように指示のある薬は多い


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服用中、車の運転を避ける必要のある薬は意外とたくさんあります。

医療機関からもらう薬以外にも、ドラッグストアで手軽に購入できるものも該当しています。

 

精神疾患の治療薬

抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入薬、抗てんかん薬などの精神疾患治療薬においては、だいたいの薬が運転を避けるべき薬、もしくは、運転する際は十分に注意が必要な薬に分類されています。

 

睡眠導入薬はもちろんですが、他の精神疾患治療薬についても眠気や注意力低下などの副作用が考えられるためです。

 

花粉症・抗アレルギー薬

春先に多くの人が悩まされる花粉症に使われる薬も、眠気の副作用は有名ですよね。

 

眠くなりやすいと言われる花粉症の薬ですが、効果は落とさずに眠くなりにくい薬も最近では増えてきています。

 

車を運転する機会が多い人やどうしても眠くなりたくない人は、医師と相談して薬を選んでもらえたらと思います(^^)

 

ドラッグストアで購入できる薬も

ドラッグストアで購入できる薬にも運転をしてはいけない薬が意外とあります。

  • 風邪薬
  • 解熱鎮痛薬
  • 酔い止め
  • アレルギーの薬

 上記にある薬の一部には、眠くなる成分も含まれていることがあります。

 

「これは眠くなる成分が入っているかな…?」と疑問に思ったら、店内の登録販売員薬剤師に聞いてみてくださいね(^^)/

 

また、養命酒はアルコールが含まれているので、飲んですぐに運転をすると飲酒運転になってしまいます。絶対にやめましょう(^^;

 

 

薬が関与する交通事故の原因

薬が原因で起こってしまう交通事故の原因の一つに副作用ももちろんありますが、薬を不適切に使用したばっかりに起きてしまう事故もあります。

 

車を運転する直前に睡眠導入薬を飲んだケース

www.oricon.co.jp

薬の不適切使用が原因で起きた事故と言えば、この人の事故が今でもすぐに思い浮かんでしまいます。

 

この事故の問題点は、以下の3つでしょう。

 

①運転する直前に寝る前の薬(睡眠導入薬)を飲んでしまったこと

②薬の効果時間という専門的な情報を、信憑性の低いネットから取り入れて鵜呑みにしたこと
③薬の副作用を軽んじたこと

 

 

睡眠導入薬は、必ず寝る直前に飲みましょう( ゚Д゚)

寝る直前とは、ベッドに入る直前、です!

 

※高齢者は特に、睡眠導入薬を飲んだらすぐに布団に入りましょう。ふらついて転倒してしまったら骨折してしまい、寝たきりになるリスクがあります。

 

体調をチェックして、不安があれば運転は控えよう


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薬を飲んでいようと飲んでいまいと、車を運転すればその責任はドライバー自身にかかってきます。

そのため、車を運転する前に必ず体調を確認することをオススメします。

 

「なんだか今日は頭がぼーっとするな…」

「昨日あまり眠れなかったから今にも寝そうなぐらい眠いや…」

といった状況で安全運転が保障できない場合は、運転を控えるべきです。

 

逆に言うと、車を運転する場合は体調を整えておくべきでしょう。

 

車は便利な乗り物ですが、一歩間違えれば人の命を奪いかねない危険なものです。

車の運転を避けるべき薬、十分に注意が必要な薬を飲んでいる場合は、より一層自分の体調に気を遣い、体調に不安がある場合は運転を控えるように心掛けましょう(*'▽')

 

 

まろほよぶろぐを読んでくださって、ありがとうございますm(__)m